私たち日本人は「美しい色」と言えば誰もが「赤」を挙げます。 それは世界中で「ほとんど」共通のものと言えます。
昔「中国の人と文通しよう」という趣旨の全国団体がありました。 名前を「パンダクラブ」と言いました。 勿論中国で「日本語」を勉強する人のために一助になろうというものでした。
私に紹介されたのは内蒙古自治区 乌兰察布盟 察哈尔右翼后旗 と言うところの中学校の教師でした。 この場所は北京から 300 km あまり北西の位置になりますが、万里の長城の「外側」になります。
この団体では、日本から中国へ出す手紙の切手代を負担する他、中国からの返信用の「中国切手」を自分で入手して、それを同封することが推奨されていました。
当時日中間の航空便送料は現在の日本で言うと、手紙 1 通に 3,000 円の切手を貼るというような感覚だったのです。 個人の切手商から買っても、300 円分程度だったように記憶しています。 今でも当時の残った切手があります。
日本国内でも、日本国が発行する切手や紙幣は無許可でインターネット上で使用することができません。 そのため準じて表示デザインを削除しています。
余談になりますが、彼らには「姓」がありません。 私の文通相手も漢字で書けば 6 文字の「名前」でした。 「盟」は現在は「市」になっています。
そんな中で、私は贈り物を受けることになりました。 「これが『晴れ着』」だというのです。 しかしそのときは「なぜ『青』なのか」と疑うことをしませんでした。
地域の会員の集会にも持参したりしましたが、誰も「青」であることに疑問を放ちませんでした。
それからしばらくして、書店で「モンゴル」という国を紹介した本を買い、そこに書かれていたのが、そうです、彼らには『青』が最も美しいとするのだと。 ちょうど成人式の女性の晴れ着が『赤』であると同じ感覚なのでした。 他の民族にもそういうのがあるかどうかはわかりません。